マーブル式漫画技法

(原題:HOW TO DRAW COMICS THE MARVEL WAY、著者:STAN LEE,JOHN BUSCEMA)

-この色の文章は訳者である私のコメントです。-

-[(ページ数)]は原著でのページ番号です-

戻る


[11ページ]

1.道具と専門用語について

指の先だけで描く人は居ません、何が必要なのか?そこから始めましょう。そして専門用語についても理解しましょう。この章が一番簡単。


[12ページ]

では始めましょう!この2ページ(見開き2ページ図付き、イラストはおいおい追加していきます、他も同様)にわたって最初に必要な物を列挙します。都合の良いことに漫画家になるにはそんなに沢山の物は必要ありません。

鉛筆 芯の柔らかい物を好む人もいれば固いのを取る人も居ます、お好みでどうぞ。

ペン 先の細いシンプルな物を。ペン入れや線引きに使います。

 ペン入れ用。セーブルの3番が良いでしょう。

 メーカーは不問。

不透明の白インク ペン入れのミスを隠すのに死ぬほど重要。

消しゴム 通常の消しゴムと練り消しゴム、両方とも用意しましょう。

ガラス瓶 筆洗い用に。

押しピン 画板から紙が落ちるのを防ぐために。

三角定規 正しい角度で線を引くのと遠近法の時に必要になります。

[13ページ]

T定規 枠線を描くとき、平行線を描くとき、重宝します。

定規 「定規がないとまっすぐな線が引けないんです」と言う方のためのもの。もう言い訳はナシですよ。

画用紙 二重になったものを使用します、10インチ×15インチの絵が描ける大きさのものを。

画板 絵を描くためのテーブルとして、または単に膝の上の平らな板として使います。どちらにしても画用紙を置いておくためのものが何かしら必要になるのです。

インクコンパス いったい他にどうやって丸を描くというのでしょう?もしあれば鉛筆のコンパスも、図にはありませんが(ジョニーは描き忘れたのでしょう)あった方がいいでしょう。(ジョニー:共著者のジョン・ビュッセマのこと)

ウエス 布の種類は問わず、ペン先、筆、その他を拭くのに使用します。激しく描く人ほど必要になります。


もちろん、これ以外にも触れなかったものがあります、椅子であるとか電気スタンドであるとか。あと、自分用の仕事部屋なんて言うのも必要でしょう、そうでないと原稿が雨に濡れる羽目になります。ま、そんなことは先刻承知でしょうから割愛しました。

どんどん行きましょう。

[14ページ]

誤解を招くことがないように用語の統一を図ることにしましょう、典型的なコミックブックを構成するそれぞれの要素の名前についてみてみましょう。


A:「SPLASH PAGE」一回の話の最初に来るページで、導入のための大きなイラストがあります。

B:「open letters」表紙の外周に書かれる白抜き(後で着色するため)文字。

C:「blurb」内容に少し触れたコピー

D:「title」ストーリーの名前

E:「splash balloon」文字を囲むギザギザの線

F:「panel」ページにある単独のイラスト

G:「gutter」panelとpanelの間にある隙間

H:「sound effect」擬音書き文字

I:「thought balloon」登場人物が「考えている」ことを示す吹き出し

J:「bubbles」「thought balloon」に繋がる小さな○

K:「dialogue balloons」通常の台詞を示すもの(いわゆる「吹き出し」ですね)

L:「pointers」吹き出しを誰がしゃべっているものかを示す「矢印」のようなもの

M:「bold words または bold lettering」吹き出しの中の太字で書かれた文字

N:「credits」これは私の好きな部分、名前の出ているところ。映画と同様

O:「indicia」最初のページの下の部分にある小さな文字で書かれた、雑誌が何時どこで誰によって出版されたのかを示すもの

P:「caption」何者かが読者に対して語っているが、吹き出しの中には書かれていないもの


[15ページ]

まだいくつか説明することが残っていたとしても、今すぐに思いつくのはこれくらいです。しかし、そんなに心配することはありません、これから更にいろいろなことに焦点を当てて解説していくからです。

[16ページ]

人間の目であるところの「カメラ」が対象となるもののごく近くを動いていきます、この場合は右から左へ。こういったものを「close-up」といいます。

このコマに示すような、読者の視点が離れていて、キャラの頭から脚まで見えるようなのを「medium shot」といいます。

そしてこちらが「long shot」、このように大変横幅が広いものは「panoramic long shot」と呼んでもかまいません。

[17ページ]

その場面を上空から見下ろしているような場合、それを「bird's-eye view」といいます。(鳥瞰図と訳しても良かったかも)

その一方でこの絵に示すように視線の位置がスパイダーマンのかかとぐらいの位置にあるとき、こういうのを「worm's-eye view」と呼ぶことにしましょう。

細かい部分を墨一色(あるいは他の色とか1種類のスクリーントーン)で塗りつぶしてはっきりさせない描き方を「silhouette」といいます。さて、これらの語句について理解を深めたところでお絵かきに戻りましょう。


戻る