マーブル式漫画技法

(原題:HOW TO DRAW COMICS THE MARVEL WAY、著者:STAN LEE,JOHN BUSCEMA)

-この色の文章は訳者である私のコメントです。-

-[(ページ数)]は原著でのページ番号です-

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2.リアルに見せる秘訣

私もあなたも、誰であっても丸や四角を描くことができます。しかしいったいどうすればそれをリアルに見せることができるのでしょう?どうすれば読者にとって手が届くもののように感じて貰えるのでしょう?どのようにすれば平面の紙の上にのっぺりとのっかっているだけというのを防ぐことができるのでしょう?どのようにしてものに対し長さを与え(これは簡単)幅を持たせ(そんなに難しくない)奥行きを持たせる(これは難しいかも)ことができるのでしょう?端的に言えばどのようにすればきちんと形を取ることができるのでしょうか?

もう質問するのはこれくらいにして、いかに偉大なジョンがその答えを示してくれるかを見てみましょう。


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絵をダメにする主な原因はのっぺりとした感じになってしまうことです。たくさんの初心者、そして時には熟練者であっても高さと幅にこだわるあまりにもう一つの重要な次元、「深さ」言い換えれば「厚さ」を無視してしまいます。

別な言い方をすれば、どんなものでも厚みのあるものとして描かれなければならないということです。容積があり、密度があり、重さがある、そういう個体に見えなければいけません。平面に見えるようでは用をなしません。描こうとするもの全てをかさのある固まりとして描こうと考えるようになってきたことでしょう。これが「考えて描く」ということです。ものの上面や底と同じように側面についても考慮するということです。

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付け加えて言えば、これらの基本的な要素にいらついてはいけません。皆さんがはやくドクター・ドゥームがキャプテンアメリカと戦っているシーンを書きたいと望んでいることは分かってます、分かってますがビュッセマでさえもこの予備的な技術の習得を最初にしたのです、本当に。あと2・3ページは我慢してください、もっとむずかしい絵を描くときになってこれらのことが役立っていると分かるはずです。前振りはここまで。

次ページのスケッチを見てください、ほとんどの物体は3つの基礎的な幾何学的要素に分解されると言うことがイラストに示されています。3つの基礎的な要素とはA)球、B)直方体、C)円柱を指します。以下順に見ていけば、ほとんど全ての絵は一つかそれ以上の鍵になる形状からできていることが分かるでしょう。

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ここに漫画、テレビ、映画になくてはならない簡単な形の拳銃の絵があります。西部劇漫画を書きたいと思っているのなら銃身は単純な円筒でできていて、弾倉は箱に入った円筒であり、グリップは基本的な直方体からできていると言うことはきちんと頭に入れておくべきです。明らかに外形は描き手の要求や絵の目的によって変わりますが、忘れてはならないのはこの絵の元には実際の球-円筒-直方体の形状があるということです。

続いて自動車を見てみましょう。大きな直方体がボディを構成し、屋根と窓が小さい直方体により示されています。タイヤについてももちろん円筒形でできています。

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飛行機も同様にシンプルです。ごらんの通りいくつかの単純な円筒からできています。


これまでのささやかな練習は全て皆さんが描こうと思っている対象に大して「考えて描く」ことをさせるよう皆さんを導くためのものです。決してありのままを見ては行けません、それよりも基本的な要素の組み合わせとして見るのです。「球、直方体、そして円筒」おそらく教えられることの中でもっとも大切なことです、そして次以降ではマーブル的なものを自分のものにすることについて学びましょう。

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約束通り、今まで習ってきたことが人物を描く上でどのように関わってくるか、見てみましょう。このデアデビルを描いたスケッチ、腰回りの部分と肋骨のある部分で直方体が、腕と脚の部分で円筒が、それぞれ構造を作っていることが分かるでしょう。腿の部分の小さなバンドでさえ円筒の形に添っています。

同じ事は顔についても言えます。こちらは円筒形をベースに側面をカットした形になっています。

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ここで、少し厚みをつけてみましょう。球であれ、直方体であれ、円筒であれ、いくらか装飾ができるのです。ここでは影をつけて奥行きを強く感じさせるやり方を示します。

影をつけることにより物体の立体感が付与されることに注目してください。奥行きや丸み、重さといったものが表現されています。

オッケー、オッケー、次はこいつらを全て同じ絵の中に置いてみることにしよう。ぼんやりしていないでページをめくって作例を見ろ。


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以下の左のコマには典型的なマーブル式の画法で描かれた絵を示してあります。右のコマには今までのページで私たちが何を言ってきたのかを示しています。上にある絵は明らかに球といくつかの円筒、そして底部の直方体で構成されています。もう一方のコマにはフライングカーが描いてあります、これは非常に独特で奇妙な形状をしていますが、そうであっても、確かに今まで学んできた直方体と他のいずれかに基づいて構成されているのです。

ここで最も重要なことは皆さんがどんなものを見て、そして描くときにおいても、球・直方体・円筒の事を考えてくれるようになってもらうことです。ひとたびこの習慣を身につければ、あなたが描くものは正しい形を取り、生き生きとしたものになることが実感できます。


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やり残しがないように以下にその他の例を挙げておきます。

さて、定規、T定規、三角定規の用意はいいですか。それでは…


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